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⚗️内分泌・代謝

糖尿病

とうにょうびょう

インスリンの作用不足により高血糖が持続する代謝疾患

糖尿病看護インスリン血糖管理

疾患の概要

糖尿病は、インスリンの作用不足により血糖値が慢性的に高くなる代謝疾患です。膵臓からのインスリン分泌が不足する1型糖尿病と、インスリン分泌はあってもその作用が十分に発揮されない(インスリン抵抗性)2型糖尿病に大別されます。1型糖尿病は自己免疫疾患が関与することが多く、2型糖尿病は遺伝的要因に加え、肥満、運動不足、ストレスなどの生活習慣が深く関わります。主な症状は、多尿、口渇、多飲、体重減少(特に1型)、倦怠感、易疲労感、視力低下、手足のしびれなどです。高血糖が持続すると、細小血管合併症(網膜症、腎症、神経障害)や大血管合併症(動脈硬化による心筋梗塞、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症)を引き起こし、QOLを著しく低下させます。診断は、空腹時血糖値126mg/dL以上、OGTT2時間値200mg/dL以上、随時血糖値200mg/dL以上、HbA1c6.5%以上のいずれかを満たす場合に確定されます。治療は、食事療法、運動療法が基本となり、必要に応じて薬物療法(経口血糖降下薬、GLP-1受容体作動薬、インスリン注射)が行われます。合併症の早期発見と予防も重要です。

看護のポイント

糖尿病の看護では、患者さんが病気と向き合い、主体的に療養生活を送れるよう支援することが重要です。観察項目としては、血糖値(自己測定含む)、HbA1c、尿糖、尿ケトン、体重、血圧、食事内容、運動量、インスリン注射部位、足病変の有無、自覚症状(口渇、多尿、倦怠感、しびれなど)の変化を注意深く観察します。ケアの実際では、食事療法の指導(食品交換表の活用、バランスの取れた食事、規則正しい摂取)、運動療法の指導(適切な運動の種類、強度、時間、頻度)、薬物療法の支援(インスリン注射手技の指導、経口薬の正しい服用方法、副作用の確認)、シックデイ対策の指導、低血糖時の対応指導を行います。患者教育では、糖尿病の病態、合併症の知識、療養の必要性を理解してもらい、自己管理能力を高めることを目指します。定期的な受診の重要性、フットケアの実施、禁煙・節酒の指導も不可欠です。

アセスメントのポイント

フィジカルアセスメントでは、全身状態の観察として、皮膚の乾燥や瘙痒感、足病変(潰瘍、壊疽、水虫など)の有無、浮腫、体重の変化、血圧、脈拍を確認します。神経学的アセスメントとして、感覚鈍麻、しびれ、反射の低下、立ちくらみ(起立性低血圧)の有無を評価します。眼科的アセスメントとして、視力低下や視野異常の訴えを確認します。消化器系では、便秘や下痢の有無、胃もたれなどを聞きます。検査データでは、血糖値(空腹時、食後)、HbA1c、尿糖、尿ケトン体、Cペプチド(インスリン分泌能評価)、脂質プロファイル(LDL-C, HDL-C, TG)、腎機能(BUN, Cr, eGFR, 尿中アルブミン)、肝機能(AST, ALT, γ-GTP)、電解質などを確認します。これらのデータから、血糖コントロールの状態、合併症の進行度、治療効果、および患者さんの全身状態を総合的に判断します。

関連する看護診断

1. 栄養摂取バランス異常:必要量より多い(肥満、不適切な食習慣、運動不足に関連して)。2. 知識不足:疾患管理(糖尿病の病態、治療、合併症、自己管理の必要性に関する知識不足に関連して)。3. 身体活動性低下(運動不耐性):高血糖、倦怠感、合併症(神経障害、循環器疾患)に関連して。4. 感染リスク状態:高血糖、免疫機能低下、末梢循環障害、足病変に関連して。5. 身体損傷リスク状態:感覚障害、視力障害、末梢循環障害、足病変に関連して。

看護計画の要約

OP: 血糖値、HbA1c、体重、血圧、食事内容、運動量、自覚症状、合併症の有無と進行度を継続的に観察する。TP: 食事療法・運動療法の具体的方法を指導し、実践を促す。インスリン注射手技や経口血糖降下薬の正しい服用方法を指導し、自己管理能力を高める。低血糖時の対応、シックデイ対策、フットケアの重要性を指導する。合併症予防のため、定期的な眼科・腎臓内科受診を促す。患者さんの不安や疑問に対し、傾聴し、情報提供を行う。EP: 患者さんが糖尿病の病態、治療の必要性、合併症予防の重要性を理解し、自己管理行動を継続できる。目標血糖値の範囲内で血糖コントロールが可能となる。合併症の早期発見・早期治療につながる行動がとれる。QOLの維持・向上に向けた生活習慣を確立できる。