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👁️眼科

緑内障

りょくないしょう

眼圧上昇により視神経が障害され視野が狭くなる疾患

緑内障看護眼圧点眼

疾患の概要

緑内障は、眼圧の上昇などにより視神経が障害され、視野が徐々に狭くなる進行性の疾患です。最終的には失明に至る可能性もあります。病態生理としては、眼球内の房水の産生と排出のバランスが崩れることで眼圧が上昇し、視神経乳頭が圧迫され、視神経線維が不可逆的に損傷を受けます。原因は多岐にわたり、原発開放隅角緑内障(最も多いタイプ、房水の排出経路である線維柱帯の目詰まり)、原発閉塞隅角緑内障(隅角が狭くなり房水が排出されにくくなる)、正常眼圧緑内障(眼圧が正常範囲内でも視神経が障害される)、続発緑内障(他の疾患や薬剤が原因)などがあります。主な症状は、初期には自覚症状がほとんどなく、病気が進行すると視野の欠損(特に中心視野の外側から)、視力低下、眼痛、頭痛、吐き気などが現れることがあります。急性閉塞隅角緑内障では、急激な眼痛、霧視、充血、頭痛、吐き気などの激しい症状が出現します。検査は、眼圧測定、眼底検査(視神経乳頭の観察)、視野検査(視野欠損の有無と程度)、隅角検査(隅角の開大度)、光干渉断層計(OCT)による視神経線維層厚の測定などが行われます。治療は、主に点眼薬による眼圧下降が基本で、プロスタグランジン製剤、β遮断薬、炭酸脱水酵素阻害薬などが用いられます。薬物療法で効果が不十分な場合は、レーザー治療(レーザー虹彩切開術、レーザー線維柱帯形成術など)や手術(線維柱帯切除術、チューブシャント手術など)が検討されます。早期発見と継続的な治療が重要です。

看護のポイント

緑内障の看護では、患者さんの疾患理解を深め、治療の継続を支援することが重要です。まず、点眼薬の正確な使用方法と重要性を繰り返し指導します。点眼の順番、清潔操作、点眼後の圧迫方法などを具体的に説明し、患者さん自身が確実に行えるように練習を促します。副作用(充血、眼周囲の色素沈着など)についても説明し、不安の軽減を図ります。また、定期的な眼科受診の必要性を強調し、視野検査や眼圧測定などの検査の意義を理解してもらいます。日常生活においては、急激な眼圧上昇を避けるための指導が不可欠です。具体的には、排便時のいきみ、重い物の持ち上げ、うつむく姿勢の長時間継続、飲酒量の制限、喫煙の中止などを指導します。特に急性閉塞隅角緑内障のリスクがある患者さんには、暗い場所での長時間の作業や、散瞳作用のある薬剤(風邪薬など)の服用に注意するよう伝えます。精神的なサポートも重要で、視野の欠損によるADLへの影響や、失明への不安を傾聴し、必要に応じて社会資源の活用を促します。家族への情報提供も行い、患者さんの治療継続と生活支援への協力を依頼します。

アセスメントのポイント

緑内障のアセスメントでは、患者さんの自覚症状の有無と程度を詳細に聴取します。視野の欠損、霧視、眼痛、頭痛、吐き気、光輪視などの有無、出現時期、頻度、持続時間、増悪因子・緩和因子を確認します。特に、急性閉塞隅角緑内障が疑われる場合は、急激な眼痛や視力低下、悪心・嘔吐の有無を迅速に評価します。既往歴として、高血圧、糖尿病などの生活習慣病、ステロイド薬の使用歴、家族歴(緑内障の有無)を確認します。フィジカルアセスメントでは、視力測定、眼圧測定(眼科医が行うが、看護師も測定値の推移を把握)、眼底所見(視神経乳頭の陥凹拡大、出血など)、視野検査結果(視野欠損のパターンと進行度)、隅角所見(開放隅角か閉塞隅角か)、細隙灯顕微鏡検査所見(炎症や水晶体の状態)などを確認し、総合的に評価します。検査データとしては、眼圧値の推移、視野検査の進行度、OCTによる視神経線維層厚の変化などが重要です。点眼薬の使用状況(種類、回数、副作用の有無)も確認し、アドヒアランスを評価します。患者さんの生活状況や精神状態(不安、抑うつなど)もアセスメントし、治療への影響を考慮します。

関連する看護診断

1. 視覚の変化に関連した活動能力低下のリスク(根拠: 視野欠損の進行により、日常生活動作に支障をきたす可能性があるため) 2. 疾患および治療に関する知識不足(根拠: 緑内障の慢性的な経過と点眼治療の重要性について、患者が十分に理解していない可能性があるため) 3. 疾患の進行と失明への不安(根拠: 緑内障が進行性であり、不可逆的な視覚障害や失明の可能性を伴うため) 4. 不適切な点眼手技に関連した治療効果減弱のリスク(根拠: 正しい点眼方法が守られない場合、眼圧コントロールが不十分になる可能性があるため) 5. 眼圧上昇に関連した急性疼痛(根拠: 急性閉塞隅角緑内障の場合、急激な眼圧上昇により強い眼痛や頭痛が生じるため)

看護計画の要約

OP: 視力・視野の状況、眼圧値の推移、眼痛・頭痛・霧視などの自覚症状の有無と程度、点眼薬の使用状況と副作用の有無、ADLの変化、不安の有無と程度を継続的に観察する。TP: 正しい点眼手技の指導と確認、点眼スケジュールの作成支援、副作用出現時の対応指導、眼圧上昇を避けるための生活指導(排便時のいきみ回避、重い物を持たない、うつむく姿勢の制限)、急性閉塞隅角緑内障のリスクがある患者への注意喚起(暗所での長時間作業回避、散瞳作用のある薬剤の確認)、不安の傾聴と精神的サポート、必要に応じて社会資源の紹介。EP: 緑内障の病態、治療の目的と重要性、点眼薬の正しい使用方法と副作用、定期的な眼科受診の必要性、日常生活での注意点(眼圧上昇を避ける行動、喫煙・飲酒の制限)、急激な症状悪化時の対応について説明し、患者と家族が理解し実践できるよう教育する。視野の欠損によるADLへの影響を最小限にするための工夫(環境整備、補助具の活用)について情報提供する。