HOMEに戻る
実習で役立つ!看護記録の基本と種類別書き方ガイド - SOAP・フォーカス・経時記録を完全解説
実習・記録2026/04/216分で読める

実習で役立つ!看護記録の基本と種類別書き方ガイド - SOAP・フォーカス・経時記録を完全解説

_# 実習で役立つ!看護記録の基本と種類別書き方ガイド - SOAP・フォーカス・経時記録を完全解説

はじめに

看護実習で多くの学生が悩む「看護記録」。日々の観察やケアを正確に記録し、チームに伝えることは、プロの看護師に不可欠なスキルです。しかし、慣れないうちは「何を書けばいいか分からない」と戸惑うことも多いでしょう。看護記録は単なる作業ではなく、患者さんの安全を守り、質の高いケアを継続するための重要なコミュニケーションツールです。この記事では、看護記録の基本から、SOAP、フォーカスチャーティング、経時記録といった主要な記録形式の具体的な書き方、看護サマリー作成のポイントまで、実習で本当に役立つ知識を凝縮して解説します。苦手意識を克服し、自信を持って記録に取り組めるようになりましょう。

看護記録の基本:目的と原則

まず、看護記録の重要性、その目的と原則を理解することが上達への第一歩です。

なぜ記録が必要?3つの目的

  1. 質の高い看護の継続: 記録を通じて正確な情報がチームで共有され、一貫性のあるケアを提供できます。
  2. 看護実践の証明: 提供したケアを証明する公的な文書であり、法的な証拠にもなります。
  3. 看護の評価と質の向上: 記録を振り返ることでケアの効果を評価し、改善点を見つけ、看護研究の資料ともなります。

良い記録の「5つのC」

質の高い記録には、国際的な原則「5つのC」があります。常にこれらを意識しましょう。

  • Correct(正確性): 事実に基づき、客観的で正確な情報を記載する。
  • Concise(簡潔性): 要点をまとめて、簡潔に記述する。
  • Complete(完全性): 必要な情報がすべて含まれ、誰が読んでも状況を理解できる。
  • Clear(明確性): 曖昧な表現を避け、具体的で分かりやすい言葉で記述する。
  • Contemporary(適時性): ケア実施後、速やかに記録する。

主要な看護記録の種類と特徴

実習でよく使われる記録形式の特徴を理解し、目的に応じて使い分けることが重要です。

記録形式主な目的特徴使われる場面
SOAP記録特定の問題の評価・計画S, O, A, Pの4項目で構成。論理的な思考プロセスが明確になる。個別の看護問題が明確で、その評価と計画を記述したい場合。
フォーカスチャーティング患者中心のケア記録D, A, Rの3項目で構成。ケアの経過が分かりやすい。疼痛、不安など、特定の出来事や変化に焦点を当てて記録したい場合。
経時記録出来事の時系列記録時間の経過に沿って、出来事やケアをありのままに記述する。急変時や処置の前後など、分単位での変化を正確に残したい場合。
看護サマリー情報の要約と伝達入院から退院(転院)までの経過や看護上の問題点を要約する。患者が転院・退院し、継続的なケアが必要な場合。

【種類別】看護記録の書き方と具体例

腹部の手術後に創部痛を訴える患者さんを想定した例文で、各記録形式の書き方を見ていきましょう。

SOAP記録の書き方

看護問題を軸に情報を整理し、アセスメントを加えて計画に繋げる方法です。

  • S (Subjective): 患者の訴え。「お腹の傷がズキズキ痛む」
  • O (Objective): 客観的な事実。表情、NRS 7/10、バイタルサイン、創部の状態など。
  • A (Assessment): SとOの情報から、鎮痛コントロールが不十分であると判断。
  • P (Plan): 医師への報告、追加の鎮痛薬の検討、安楽な体位の工夫、1時間後の再評価などを計画。

フォーカスチャーティングの書き方

患者の特定の出来事(フォーカス)に焦点を当てて記録する方法です。

  • F (Focus): #1:術後創部痛
  • D (Data): S「お腹がズキズキ痛む」、O: NRS 7/10、苦痛様の表情など。
  • A (Action): 医師へ報告し指示の鎮痛薬を与薬。安楽な体位に調整。
  • R (Response): 1時間後、NRS 3/10に低下。「楽になった」と発言あり。

経時記録の書き方

時間の経過に沿って、出来事やケアをありのままに記録します。

14:00 ナースコールあり。「お腹がズキズキ痛む」と訴え。NRS 7/10。 14:10 医師へ報告し、指示の鎮痛薬を与薬。 14:15 体位調整を実施。 15:00 NRS 3/10に低下。「楽になった」と発言あり。

看護サマリーの書き方

継続的なケアに必要な情報を集約します。ADL、治療経過、看護上の問題点、退院後の支援体制などを、読み手を意識して簡潔にまとめます。

正確で簡潔な記録を書くための5つのコツ

  1. 客観的事実と主観的情報を明確に分ける。
  2. 「元気がない」ではなく「ベッドに臥床し、返答が少ない」のように具体的に表現する。
  3. 施設で定められた用語・略語を使う。
  4. 記録は後回しにせず、記憶が新しいうちに書く。
  5. 法的側面(事実のみ記載、ルールに則った修正、守秘義務)を常に意識する。

まとめ

看護記録は、患者の安全を守り、チームで質の高いケアを繋ぐためのパワフルなツールです。最初は難しくても、基本の「型」を理解し、練習を重ねることで必ず上達します。常に患者さんを中心に考え、「誰に、何を伝えたいのか」を意識することが大切です。この記事が、皆さんの実習や学習の一助となれば幸いです。 _

M
執筆・監修AIエンジニア

千葉 穣(Medi-AI 運営者)。AIエンジニアとして、看護学の標準的な教科書や厚生労働省・日本看護協会の公式情報に基づいて記事を執筆しています。

運営者プロフィールを見る →